Googleフォト有料化後の世界を僕達はどう生きるか

写真を愛する全ての皆様こんにちは。なんとか月一ペースでブログを更新しているみぞみぞです。
今回は発表から約半年、実はそわそわしている人も多いであろうあの話題です。

2020年11月に発表された『Googleフォト』の有料化。これまで写真のバックアップ・共有にGoogleフォトを使ってきた人には死活問題となる変更です。この記事では、Googleフォトの有料化によって実際どれくらいの影響があるのか・なるべく費用を抑えるにはどんな対策があるか解説していきます。

Googleフォト有料化の概要

有料化する内容の詳細はGoogleフォトのヘルプ記事に記載があります。
私の記事では本家の内容に他サービスとの比較や補足を加えながらより詳しく解説していくので、Googleの言う事だけじゃ納得できん!!という人は参考にしてみてください。

ポイント①有料化は2021年6月1日から

Googleフォトのアップデートは2021年6月1日以降アップロードされた写真に対して適用されます。この記事を書いているのが5月12日なのでもうすぐですね。6月1日より前にアップロードされた写真には影響ないのでご安心ください。

Googleフォトに保存しておきたい写真があるなら早めにアップロードしておきましょう!

ポイント②『高画質』設定の写真が容量無制限でなくなる

Googleフォトの画質は『高画質』と『元の画質』の2つ

Googleフォトに写真をアップロードする際の画質設定は2つあり、『高画質』『元の画質』から選択できます。
『高画質』は容量無制限で使える代わりに1600万画素(16MP)まで画素数が削減され、画質も低下していました。どれくらい画質が低下するかは以前の記事で検証しています。
『元の画質』はその名の通り、元の画質を保持できる代わりにGoogleアカウントの保存容量を使用していました。

2021年6月1日のアップデート後は『高画質』設定の写真もGoogleアカウントの保存容量を使用する、つまり容量無制限ではなくなります。

有料化の影響

無料の保存容量で何枚保存できる?

さて、実際有料化によってGoogleフォトの使い勝手はどう変わるのでしょうか。

Gooleアカウントは無料で1アカウントあたり15GBのストレージが付属しています。このストレージはGmailやGoogleドライブなど全てのサービスで共有されています。仮に無料ストレージの全容量をGoogleフォトに使用したとして、いったい何枚保存できるのか検証してみましょう。

実際に数えてみる

私のGoogleフォトに保存されているアルバムを5個(全部で約500枚)ダウンロードして、写真一枚当たりどれくらいの保存容量を使用するのか数えてみました。どれも約3000万画素のカメラで撮影した写真のため、アップロード時に16MPまで圧縮されているはず…ですが非常に奇妙な結果が出ました。少し話が逸れますが重要なポイントです。

『高画質』設定でも写真が圧縮されていない

最近のアルバム(2021年4月21日~5月10日アップロード)に保存されていた写真の一枚当たりのデータサイズの情報です。

Googleフォトの画像一枚当たりのデータサイズ

サンプル数最小最大平均標準偏差
530枚427KB20.6MB8.0MB3.2MB

・・・・

・・・・

あれ、大きいな?

どう見ても圧縮されたデータサイズではないですね。
ということでGoogleフォトに保存された画像の情報を見てみると…

『高画質』設定なのに画像サイズは30.1MP

圧縮されてないじゃない!!

もう大混乱です。
当然Googleの設定は『高画質』アップロードですし保存容量も使用していません。

『高画質』設定なので写真と動画の使用容量は0。

いや、昔は16MPに圧縮されていたはずです。
遡って調べてみると、2020年4月5日アップロード分までは圧縮されていて、6月6日以降にアップロードした写真は圧縮されていませんでした。
どうやらこの間にGoogleフォトの挙動が変わったようです。というかバグですね。まあ損はしてないので今のところは構わないのですが。

挙動変更前の、圧縮されていた画像のデータサイズはきちんと小さくなっていました。

Googleフォトで圧縮された画像一枚当たりのデータサイズ

サンプル数最小最大平均標準偏差
675枚184KB2.4MB708KB343KB

ちなみに先ほどの圧縮されていなかった画像はアルバムからアクセスしたもの。
同じ画像をGoogleフォトの写真一覧からアクセスすると圧縮されたものが出てきました。
もう意味がわかりません。

このバグについては現在Googleに問い合わせ中です。

閑話?休題。

実際に写真一枚あたりのデータサイズを数えてみました。少し余裕を見て、平均+標準偏差くらいを目安としましょう。
16MP圧縮された場合のデータサイズの目安は約1.0MBです。圧縮されていない場合は条件に依りますが、私の場合(EOS R⇒JPEG画質85%で書き出し)だと11MB程度でした。

『高画質』設定なら15,000枚までは無料

さて、仕様通り画像が圧縮されるのなら、写真一枚当たり1.0MB。つまり15GBの無料容量だけで15,000枚保存できることになります。
皆さんが思っていたよりも多いのではないでしょうか?
日常的に写真をたくさん撮る人でも、ストレージが満杯になるまで数カ月~数年の猶予があるでしょう。

ただし、これは「画像が正しく圧縮される」ことが前提です。もし現在の『高画質』設定でも画像が圧縮されない挙動が続けば、人によっては保存可能な枚数は10分の1以下。私だったら2か月もあれば使い切ります。非常に由々しき事態ですね。6月1日以降、『高画質』設定の挙動がどうなるか要注意です。

公式の予測ツールを使う

実はGoogleが、現在のアカウント使用状況に基づいて保存容量を使い切るまでの日数を予測するツールを提供しています。
上述のバグもあるので正直信頼はできませんが、現在の空き容量くらいは確認しておきましょう。

有料化の対策は?

Googleフォト有料化後も、なるべくなら無料で使い続けたい。代わりのサービスは無いか。皆さんそう考えていると思います。
結論から言いましょう。「写真を時々削除しながら使い続ける」か、「大人しく追加容量を購入する」「Amazon Photosに乗り換える」の三択です。

写真を時々削除しながら使い続ける

先ほど確認したように、正しく圧縮されていれば無料の15GBだけでも約15,000枚の写真を保存できます。
半年か1年に一回程度古い写真を整理すれば長期的に使用して行けるはずです。

よほど大量に写真を撮る人以外はこの方法で十分でしょう。
ただし、長期保存したい写真が増えてきた場合は外付けHDDやNASなどのローカルストレージでの保存を検討する必要があることには注意です。

大人しく追加容量を購入する

残念なことに、2021年5月現在、Googleフォトの代用となるような容量無制限の無料写真用ストレージサービスはありません。
無料容量だけで足りない人は追加容量を購入しましょう。
Google Oneのサブスクリプションを利用すると、年額2500円で100GBまで利用できます。最大容量は2TBで年額13,000円です。
年額2500円の少額プランなら十分必要経費と割り切れる額ではないでしょうか。

Microsoft 365 PersonalのOffice+ストレージ1TBやDropBoxの2TBプランもありますが、小容量プランが無いため少額で購入できず、値段は上がる上に写真管理機能が失われるので写真管理目的でGoogleフォトから乗り換えるメリットは全くありません。

Amazon Photosに乗り換える

無料ではないものの、代用となりうる容量無制限の写真用ストレージサービスがあります。Amazon Photosです。
Amazon Prime(年額4,900円)の登録が必要ですが、

  • 唯一の容量無制限写真用ストレージである
  • 画質低下なし
  • Prime Video等のサービスも含んでいる

ことを考慮すれば最もお得なサービスと言えるでしょう。
Amazon Photosについて詳しくは以前の記事で紹介しています。

ですが、Googleフォトに比べると弱点もあります。

  • GoogleフォトほどUIが使いやすくない
  • 時間帯によってアップロード・ダウンロードが低速になる
  • 共有方法がURL共有しかない(アプリ共有できない)

Googleフォトに比べると使い勝手の面では数歩劣ります。手軽さという面では多少ストレスを感じる人が多いでしょう。
ただ、その点を考慮しても優秀な写真用ストレージであることは間違いありません。
Googleフォトからの乗り換え先として検討する価値は十分あります。

まとめ

間もなくやってくるGoogleフォトの有料化に備えて、変更点の整理や実際のデータの確認、対策の紹介をしてきました。
結論はGoogleの提案と変わらず、今すぐ容量が一杯になることはないので焦る必要はありません。
そのまま使い続けて、必要なら追加容量の購入やAmazon Photosへの乗り換えを検討していきましょう。

正し、重要な注意点が2つ。

まずは『高画質』設定でも画像が圧縮されないバグがきちんと修正されるか。もし修正されなかった場合は大問題です。
世界中で阿鼻叫喚の地獄が見られることになりそうです。
特にお仕事などでGoogleフォトを使っている方は、6月1日直後は問題発生時の代案を用意しておいた方が良いでしょう。
現在の問い合わせの返答・もしくは実際の挙動を確認次第私のブログやSNSでもこの問題は紹介しますので、ぜひフォローをお願いします。

もう一つはご自身のアカウントの空き容量。無料容量で15,000枚保存できるのは他に何も保存していない場合です。自分のアカウントはどの程度空き容量があるのか事前に確認しておきましょう。

では、焦ることなく必要な準備をして、無事6月1日を迎えましょう。
それではまた次の記事で!

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